北陸アカデミア 新技術説明会 2008年10月30日(木)
会場:科学技術振興機構 JSTホール(東京・市ヶ谷)
 
301

電気・電子
ディジタル音響信号への知覚不可能な情報の埋込とその検出方法
13:40〜14:10
北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 人間情報処理領域
 准教授 鵜木 祐史
http://www.ais.jaist.ac.jp/index-j.html
新技術の概要
本方法は、電子透かし技術として要求される、検知不可能性、秘匿性、頑健性を満たしたディジタル音響信号向けの電子透かし技術である。本方法は、蝸牛遅延という本来聴覚に備わっている特性とこれに関係する同時性知覚の研究成果に基づき、検知不可能な電子透かし情報の埋込を実現した。
従来技術・競合技術との比較
従来法として、(1)エコーハイディング法(Gruhl、 1996)と(2)周期的位相変調法(西村&鈴木、2004;特許第3627022号)がある。いずれも聴覚特性に基づいた方法であるが、(1)に関しては秘匿性の点で、(2)に関しては検知不可能性の点で、本方法が優れている。
技術の特徴
・聴覚特性(蝸牛遅延特性)に基づいた知覚不可能な情報埋め込みの実現
想定される用途
・ディジタル音響データ(ディジタルコンテンツ)の著作権保護
・ディジタル音響データ(ディジタルコンテンツ)への付加価値情報の追加
関連情報
・サンプルの提供可能

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302

電気・電子
超高周波帯における小型平面構成信号多分配回路の多様な設計方法
14:10〜14:40
富山大学 理工学研究部(工学系) 電気電子システム工学科
 教授 坂上 岩太
新技術の概要
マイクロ波ミリ波などの超高周波領域における信号(電力)多分配回路の構成法について述べる。内容は以下の2通りに分けられる。
(1)分布定数素子による4通りの構成方法: プリント基板上にて小型で且つ優れた周波数特性を有し、1入力を同時に3,5、7分割等する。多段変成器の導入により、広帯域化や最近話題の2周波、3周波対応の回路とする。
(2)集中定数素子によるインピーダンス変換型ブランチカプラによる構成方法:インピーダンス変換比を適宜選ぶことにより回路を構成する素子数を減らす。  
従来技術・競合技術との比較
(1)分布定数素子による4通りの構成方法: 従来回路より大幅に小型化し且つ周波数特性も改善する。従来回路とは異なって信号入力部に多段変成器を導入することができ、更なる広帯域化が図られ、また、最近必要性が強調されている2周波、3周波設計対応の回路となりうる。
(2)集中定数素子によるインピーダンス変換型ブランチカプラによる構成方法:インダクタ、キャパシタなどの素子数を減らす構成法を提案する。
技術の特徴
(1)分布定数素子による4通りの構成方法: 
・1入力同時信号多分配回路である。
・大幅な小型化と大幅な周波数特性改善をする。
・4通りの設計法(1.広帯域設計、2.帯域幅比設計、3.多周波設計、4.容易設計)を可能とした。
(2)集中定数素子によるインピーダンス変換型ブランチカプラによる構成方法: 
・集積化に適した回路設計
・インダクタやキャパシタなどの構成素子数をインピーダンス変換型の導入により低減
想定される用途
・アレイアンテナなどの信号供給回路
・マイクロ波ミリ波帯の電力増幅回路
関連情報
・試作可能
・外国出願特許あり

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303

バイオ
糖鎖高分子を利用したタンパク質の凝集阻害剤
14:40〜15:10
北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 物質デザイン・創出領域
 准教授 三浦 佳子
http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/miura/
新技術の概要
アルツハイマーアミロイドβ、β2ミクログロブリンなどのタンパク質は凝集して、アミロイドと呼ばれる塊を形成する。中性の糖鎖を側鎖に結合させた糖鎖高分子はタンパク質の構造を安定化して、凝集を防ぐ。
従来技術・競合技術との比較
トレハロースをはじめとする中性糖はタンパク質の水和を安定化することが知られているが、その活性は弱い。我々の糖鎖高分子ではタンパク質安定化する効果が強く、少量で長期にわたる安定化を促す。
技術の特徴
・タンパク質の強い凝集阻害効果
・少量で単糖よりも強い効果を発揮する
想定される用途
・食品
・基礎科学(試薬)
・製薬
関連情報
・サンプルの提供可能
J-STORE掲載特許情報
・発明の名称:糖含有ポリマーを含むタンパク質凝集阻害組成物及び該組成物を含むタンパク質凝集阻害剤

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304

バイオ
微生物の複合培養法を用いた新規抗生物質製造法
15:30〜16:00
富山県立大学 工学部 生物工学科
 講師 尾仲 宏康
新技術の概要
本技術は属の異なる二種の放線菌を複合培養することによって、純粋培養とは異なる代謝産物の生産を放線菌に促す技術と、さらに、得られたペプチド化合物の構造を遺伝子組換え技術により簡便に多様化する二つの独立した技術からなる。
従来技術・競合技術との比較
医薬品等天然物からの生理活性物質スクリーニングには、純粋分離された菌株を使用するのが一般的であり、複合培養法はほとんど報告されていない。また、特定の1菌株が放線菌やカビに広く作用するという前例はない。
技術の特徴
・新発見微生物Tsukamurella pulmonisは様々な放線菌、カビの二次代謝産物を誘導することができる。
・Tsukamurella pulmonisと複合培養したときのみ、放線菌やカビが二次代謝産物を特異的に作る例が多数見られた。
・ゴードスポリン生合成遺伝子を利用すれば、チアゾール、オキサゾール環をペプチド化合物に簡単に導入できる
想定される用途
・医薬品のスクリーニング(純粋培養では生産できない化合物が発見できる可能性がある)
・化合物の醗酵生産時の高収率、高効率化(純粋培養に比べ高生産する場合がある)
・複素環(チアゾール、オキサゾール)修飾による、ペプチド化合物の高機能化、医薬品探索ライブラリーの効率的な作製
関連情報
・MTA契約後の菌株の提供は可

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305

バイオ
細胞応答を利用する迅速・簡便な生物毒素の検出法
16:00〜16:30
富山大学 大学院理工学研究部(工学系) 生命工学科
 教授、生命工学科長、大学院生命融合科学教育部生体情報システム科学専攻長 
篠原 寛明
http://epic.eng.u-toyama.ac.jp/~matlife/bio/lab/bio1/shino.html
新技術の概要
神経系の培養細胞が持つ受容体やイオンチャネルへ作用する麻痺性貝毒、記憶喪失性貝毒や神経症状型きのこ毒などを、その細胞の刺激応答能から迅速、簡便に、しかも感度よく検出する方法を開発しました。
従来技術・競合技術との比較
従来、神経性生物毒素の検出には、注射した動物の生死判定法、細胞の生死判定法、液体クロマトグラフィー質量分析法、酵素免疫測定法などが用いられますが、本方法は、これらの方法に比べて極めて短時間で検出を行えます。
技術の特徴
・培養細胞、測定試薬をキットとして供給することにより、容易な操作で、30分程度で検出結果が出せます。
・食の安全を守るだけでなく、薬品や化学物質の神経毒性チェックなどにも用いることができます。
・複数の培養細胞を用いて、サンプル中の複数の毒素を同時検出することもできます。
想定される用途
・貝、きのこなどの食品検査、食中毒予防
・薬品や化学物質の神経毒性検査
・脳・神経系細胞の刺激応答観測に基づくライフサイエンス研究

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306

バイオ
膜組成が内外で異る細胞を模倣したリポソーム
16:30〜17:00
北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 バイオ機能・組織化領域
 教授 高木 昌宏
http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/takagi/
新技術の概要
実際の細胞膜は、内外の組成が異なっている。新しい手法では、液滴法を用いて細胞サイズの内外組成の異なる「非対称リポソーム」を作製できる。
従来技術・競合技術との比較
従来法では、非対称膜は作製できない。また大きさも実際の細胞に比べてはるかに小さい。本手法では、細胞サイズの非対称構造を持つリポソームを作製できる。
技術の特徴
・液適法により内外層の組成の異なる非対称リポソームを作製する方法
・実際の細胞と同様の大きさを持つリポソームを選択的に作製する方法
・細胞に於いて信号伝達の足場ともなるドメイン構造(ラフト)を有するリポソームを作製する方法
想定される用途
・外部ストレスが膜の構造・機能に与える影響を単純な系で解析する。
・膜中に内包された物質を運搬、融合、分離する技術を開発する。
・膜流動性と細胞信号伝達の関係を解析する。
関連情報
・サンプルの提供可能

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北陸アカデミア 新技術説明会 2008年10月31日(金)
会場:科学技術振興機構 JSTホール(東京・市ヶ谷)
 
311

バイオ
糖尿病性合併症治療薬開発を指向した新規三環系化合物
13:30〜14:00
富山大学 大学院医学薬学研究部 薬科学科(薬品製造学)
 准教授 豊岡 尚樹
http://www.pha.u-toyama.ac.jp/mediche2/index-j.html
新技術の概要
ミカン科の薬用植物、呉茱萸(ゴシュユ)の成分の一つであるレトシニン(Rhetsinine)など、縮合三環化合物に着目した。その分子構造にカルボキシメチルなどのカルボキシアルキル基を有する化合物を種々合成し、それらの化合物がアルドース還元酵素の阻害活性を有することを見出した。 
従来技術・競合技術との比較
新たに合成した化合物は、唯一臨床利用されているエパルレスタットの組織への移行性不良やヒダントイン骨格に特有の過敏反応などを克服し、次世代の糖尿病合併症の治療薬、さらには副作用の少ない抗ガン剤となる可能性を秘めている。
技術の特徴
・組織移行性がよい
・過敏反応がない
想定される用途
・糖尿病合併症治療薬
・抗ガン剤
J-STORE掲載特許情報
・発明の名称:アルドース還元酵素阻害活性を有する縮合三環化合物

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312

バイオ
生体内計測における血管血流の三次元計測装置とその応用
14:00〜14:30
富山商船高等専門学校 電子制御工学科
 助教 石田 弘樹
http://www.toyama-cmt.ac.jp/
新技術の概要
本技術は生体内の不透明部分でも、非侵襲に高精度で血流(血管)の三次元マッピングが測定でき、三次元マッピングに血流速度の情報も含まれる。血流速度は2方向の速度情報を得ることも可能である。
従来技術・競合技術との比較
従来の技術は、@生体内の不透明な部位で、血流速度の情報を持った血管の三次元マッピング手法は見当たらなく、A血流速度の情報を含んだ二次元の血流速マッピングは可能であるが、深さ方向の情報を得ることは困難である。
技術の特徴
・生体内計測により血管血流の三次元分布が測定できる
・血流速度の情報も同時に得ることができる。2方向の速度情報を得ることも可能。
・血管の三次元位置、太さ、血流速が分かる
想定される用途
・血管新生が盛んに行われている座標を特定することが可能
・新生血管の座標及び局所血流量の増大の有無の評価より癌原発巣の有無の診断が可能
・毛細血管の形態変化や機能的変化を捉えることが可能
J-STORE掲載特許情報
・発明の名称:レーザドップラー血流測定方法及び装置
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313

バイオ
長時間の単一分子観測に耐えうる高発光蛍光プローブ
14:30〜15:00
富山大学 大学院医学薬学研究部 薬科学科(薬化学)
 助教 藤本 和久
http://www.pha.u-toyama.ac.jp/yakka/index-j.html
新技術の概要
細胞毒性がなくかつ光に透明なシクロデキストリンで高発光蛍光色素を完全被覆し、その解離をストッパーで強制的に阻害したロタキサン型とすることで光退色の問題が解決される。さらに、このロタキサン型蛍光色素に生体分子を標識するためのラベル化部位を導入し、蛍光プローブとすることで、長時間の一分子観測が可能となる。
従来技術・競合技術との比較
本技術のロタキサン型蛍光色素は、中性水溶液に可溶である。その発光部位は電荷を持たず、基本的に炭素・水素・酸素原子から構成されており、生体内で非特異的な相互作用を起こす可能性が極めて低い。
技術の特徴
・長時間の光照射に対して安定
・水溶性である
・ラベル化の置換基の導入が容易
想定される用途
・細胞内一分子観測用プローブ
・蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)のドナープロープ

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314

エネルギー
スパッタリング法による高活性触媒の合成法
15:20〜15:50
富山大学 大学院理工学研究部(工学系) 環境応用化学科
 教授 椿 範立
http://www3.u-toyama.ac.jp/tsubaki/japanese/jtop.html
新技術の概要
スパッタリング法により、金属担持量が少なくても、高い活性を持つ触媒を直接合成する方法を開発した。この方法は全ての金属触媒の調製に応用でき、今までの半分以下の担持量でも、従来触媒より高い触媒活性を示す。
従来技術・競合技術との比較
従来の触媒調製は、担体に活性金属塩を含浸させ、焼成、水素還元し金属触媒を調製していたが、この方法では、超微粒子の金属を直接担持するため、従来法で問題である金属粒子の凝集による失活を避けることができる。
技術の特徴
・活性な金属微粒子を直接担体に担持して触媒調製を行う。
・従来よりもはるかに少ない金属担持量でも、同等以上の活性を示す触媒調製が可能である。
想定される用途
・白金電極を使う燃料電池用の電極作製 従来よりはるかに少ない白金量で同等以上の性能を持つ燃料電池の電極作製
・貴金属触媒の調製 従来よりはるかに少ない貴金属量でも、同等以上の触媒活性を持つ

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315

化学
高分岐バイオポリエステルの自己発泡を利用した超硬質発泡体の作成
15:50〜16:20
北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 物質デザイン・創出領域
 准教授 金子 達雄
http://www.jaist.ac.jp/~kaneko/
新技術の概要
植物分子の一つであるクマル酸類を重合して得られる高分岐バイオポリエステルが自己反応により気体を脱離する現象を利用して、超硬質発泡体を作成した。
従来技術・競合技術との比較
従来の硬質発泡体は硬質プラスチックと比較するとソフトなものである。今回は硬質プラスチックと同等の硬さを持つプラスチックを作成した。
技術の特徴
・自己発泡
・超硬質発泡体
・バイオプラスチック
想定される用途
・自動車エンジン周り材料
・エレクトロニクス材料
・建築材料

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316

エネルギー
ケカビによるソフトバイオマスからのエタノール生産
16:20〜16:50
富山大学 大学院理工学研究部(工学系) 生命工学科
 准教授 星野 一宏
http://epic.eng.u-toyama.ac.jp/mlproc/reaction/
新技術の概要
食料資源と競合しないソフトバイオマスからバイオエタノールを効率よく製造させるために、我々が新規に発見した安全性が高く、好気・嫌気条件下で5・6炭糖などからエタノール生産を可能とするケカビを活用したエタノール生産システムの開発を行っている。
従来技術・競合技術との比較
通常の酵母が発酵できない糖質などから高収率で好気的にエタノールを生産できるとともに、ペントース発酵能を付加した遺伝子組換え大腸菌、コネリ菌や酵母と比較して、安全性が高く、多くの製造現場での利活用が可能である。
技術の特徴
・ヘキソース・ペントースからの好気・嫌気的エタノール生産
・ソフトバイオマス成分からの高いエタノール収率
・組換え微生物を用いない安全性の高いエタノール製造
想定される用途
・木質系および草本系バイオマスからのバイオエタノール製造
・バイオマス系廃棄物の減容化及び有効処理
・新規な酒類製造方法

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展示
北陸アカデミア(富山大学、北陸先端科学技術大学院大学、富山県立大学、富山商船高等専門学校)における産業界との連携の仕組みやこれまでの成果、当日説明以外の技術シーズを紹介します。科学技術振興機構(JST)では、大学の技術シーズが一括して検索できるe-seeds.jp<技術シーズ統合検索システム>やJ-STORE、JDreamUといったデータベースのデモを行い産学連携のきっかけ-シーズとの出会い-を支援します。また、シーズを活用した産学連携による研究開発を支援するJSTの最適な公募事業を紹介しますので、ぜひお立ち寄りください。





<連携・ライセンスについて>
富山大学TLO(TO・TLO)
TEL:076-445-6392  FAX:076-445-6939
mail chizai@adm.u-toyama.ac.jp
 
北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究調査センター
TEL:0761-51-1070  FAX:0761-51-1974
mail renkei@jaist.ac.jp
 
富山県立大学 地域連携センター
TEL:0766-56-7500  FAX:0766-56-0391
mail jomura@pu-toyama.ac.jp
 
富山商船高等専門学校 技術支援センター
TEL:0766-86-5118  FAX:0766-86-5110
mail kenkyu-kakari@toyama-cmt.ac.jp